ノンアルコールビールと飲酒運転

飯塚市の小島法律事務所より、弁護士による「ノンアルコールビールと飲酒運転について」の解説です。 

飲酒運転とは、道路交通法上酒気帯び運転(65条1項)や酒酔運転(117条の2第1号)のことを指す言葉で、アルコールが体内に残っている(保有している)状態で運転することをいいます。

ちなみに、ウイスキー入りのチョコレートや奈良漬けなど、アルコールが含有している食品を摂取してアルコールを保有した状態で運転しても、飲酒運転に分類されます。

ノンアルコールビールに代表されるノンアルコール飲料とは、アルコールテイストではあるものの、法的にはアルコール飲料(酒類)に該当しない飲料のことをいいます。ですので、甘酒などと同じく、20歳未満でも飲むことができます。 

そして、アルコール飲料とは、アルコール含有量が1%以上の飲料のことです(酒税法2条1項)。つまり、ノンアルコール飲料とはアルコール含有量が1%未満の飲料のことですから、アルコールの含有量が0%とは限らないということになります。

実際にノンアルコール飲料で検索してみると、アルコールの含有量が0%でないものも散見されます(もっとも、昨今の飲酒運転の厳罰化もあってか、アルコール含有量0%のノンアルコール飲料も多くみられます)。

ノンアルコール飲料だから大丈夫、と油断して飲んでしまうと、飲酒運転で摘発されてしまう可能性もあります。ですので、自動車の運転者はもちろん、未成年者、アルコールの影響を受けやすい人などは、ノンアルコール飲料との記載があっても、その飲料のアルコール含有量に注意して飲む必要があるといえるでしょう。