交通事故の過失割合(別冊判例タイムズ38号【98】)

飯塚市の小島法律事務所より、弁護士による交通事故の過失割合についての解説です。
交通事故の過失割合については、通常、「別冊判例タイムズ38号」という書籍を使って判断します。
また、「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準 上巻(基準編)」(いわゆる「赤い本」)にも、過失割合についての記載があります。
この2冊は、交通事故事件を扱う弁護士なら誰でも持っているとは思いますが、過失割合についての記載が若干違う場合もあります。
今回は、車同士の事故のうち、交差点における青信号車と赤信号車の出合い頭事故を取り上げます。この事故態様は、100:0の典型と言えます。
したがって、通常は問題になりえないことから、弁護士が扱うケースは少ないのですが、これが双方ともに青信号主張だと、かなり難しい事件になります。

<別冊判例タイムズ38号>
交差点における直進車同士の出合い頭事故
信号機により交通整理の行われている交差点における事故
青信号車と赤信号車との事故【98】
1 基本過失割合
0:100
2 修正要素
(1)青信号車
ア 何らかの過失又は相手車の明らかな先入:+10
イ 著しい過失:+10
ウ 重過失:+10
(2)赤信号車
ア 著しい過失:-5
イ 重過失:-10

<赤い本>
【29】別冊判例タイムズ38号と同様の記載。