解決事例
交通事故に精通した当事務所では、豊富な解決事例があります。
ここではその一部をご紹介します。交通事故の争点には、①賠償額の多寡と②事実認定上の争いがあります。①賠償額の多寡については、主に被害者側で問題になりますが、これまでに多数の増額事例があります。②事実認定上の争いについては、交通事故を扱う弁護士ならではの立証のノウハウがあります。ここでは、極めて珍しい解決事例を2つ取り上げます。
解決事例①
交差点での交差道路を進行する自動車同士の衝突事故で、当事者の双方が「青信号だった」と主張していたケース
当事務所が事故発生当時の事故現場の交通状況についてビデオカメラを利用した現地調査を行うとともに、事故鑑定のスペシャリストに依頼し事故の状況を物理的に解析し、相手方の主張に矛盾があることを指摘しました。事故直後からの相手の主張についても、病院の診療録の記載等から詳細に検討し、訴訟において相手の主張の矛盾が露出するかたちとなり、結果、相手側が実際には赤信号で交差点に進入したことが認められました。
なお、本件は、福岡地方裁判所(第1審)で当方の全面勝訴判決が出た後、相手から控訴されましたが、福岡高等裁判所(控訴審)においても、当方の主張が受け入れられ、控訴棄却(当方の全面勝訴)判決が確定しました。このような事件は、お互いの主張を裏付ける証拠が乏しいものですから、当初から弁護士が介入し、証拠の収集に努めることが重要になります。
解決事例②
相談者が身に覚えがないのに、接触されたと訴えられたケース
相談者の自動車が接触してきて、交通事故が起こったと訴えられたケース。これに対して、相談者は、そもそも、自分の運転する自動車が相手車両に接触していないと主張して争っていました。当事務所が、事故後に捜査機関によって作成された刑事記録を入手して、それを精査し、相手の主張の矛盾点を発見したことから、公判廷において担当警察官の尋問を実施しました。その結果、当初「加害者」とされていた相談者は当該事故と無関係であることが明らかとなりました。交通事故事件において刑事記録を精査することは当然ではありますが、いかなる記録が作成され、それを閲覧・謄写することができるかをよく知っておく必要があります。
当事務所では、これまでに多種の事件を扱っており、刑事記録に止まらず、保険契約に関する記録、車両の所有関係に関する記録等の取り付けを行っております。したがいまして、本件のように、証拠の収集が問題になる事件に関しましては、非常に多くの実績があります。