商店街道路におい原告歩行者の左肩と対向被告普通貨物車のサイドミラーが衝突した事故について、事故と傷害結果との相当因果関係を認めるとともに、整骨院の施術費については一部減額して認めました(大阪地方裁判所平成25年9月19日判決・自動車保険ジャーナル1911号129頁)。
<弁護士のコメント>
この裁判例では、①被害者が歩行者であること、②加害車両が貨物自動車であること、③衝撃は軽微とはいえないこと、④医師の診断等を根拠に、相当因果関係が認められています。一般的に、車両のサイドミラーが接触したことで後遺障害が残存するほどの傷害が発生するかというと疑問ですが、本件は上記事情から相当因果関係が肯定されたものです。
また、整骨院の施術費については、医師の指示がない場合であっても、その内容からして一部の相当性を認めています。
さらに、休業損害については、症状固定時に労働能力喪失率が14%であることを根拠に「相当程度の労働能力の回復」を認めていますが、これは珍しい理由づけだと思います。
<争点>
・相当因果関係
・整骨院の施術費
・休業損害