2019.12.20更新

 飯塚市の小島法律事務所より、弁護士による「公用車と自動車保険」についての解説です。

 今年の10月16日、愛知県豊川市役所の公用車が車検切れのまま約1か月使用されていたとの報道がされました。車検切れの状態で約250kmを走行したそうです。

 この点、市役所の公用車や、警察のパトカー、自衛隊の車両などには、自動車に関する任意保険がつけられているのでしょうか。また、そもそも自賠責保険はついているのでしょうか。

 まず、自賠責保険は「自動車」を運行するすべての人・団体が加入することが義務付けられています(自賠法3条本文)。これに違反すると、1年以下の懲役または50万円以下の罰則が科せられます(同法86条の3第1号)。そして、「自動車」とは、簡単にいうと、陸上を走行するエンジン付きの車両のことをさします(自賠法2条1項、道路運送車両法2条2項)。

 これらの規定から、市役所で使用される公用車も警察で使用されるパトカーも「自動車」なので、自賠責保険に加入が義務付けられています。ただし、自衛隊の使用する戦車や装甲車などの特殊な車両に関しては、法律上「自動車」と扱われませんから(自衛隊法114条1項、自衛隊法施行令157条)、自賠責への加入を免除されています。もちろん、自衛隊の保有する車両でも、一般の車両はこの限りではありません。

 次に、任意保険に加入しているかどうかですが、どうやら各自治体によって異なっているようです。

 例えば福岡県の公用車(警察車両含む)は一般入札により、令和元年10月現在、あいおいニッセイ同和損保と任意保険を契約しています。

 他方で、公用車の保険料は年間で数百万円から数千万円にまで登るケースもあるようですから、任意保険に加入していない自治体もあるかもしれません。 

 ちなみに、自衛隊の特殊車両は自賠責保険に加入していないのと同様、任意保険にも加入していない(必要がない・できない)ようです。

投稿者: 小島法律事務所

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