2021.07.07更新

 今回は、飯塚市の小島法律事務所より、弁護士による「後遺障害② ~併合の基本ルール~」についての解説です。

 前回、自賠責保険が、後遺症を、(1)体の部位を10種類に分け、(2)各部位の障害を生理学的観点からさらに分類し、35グループの系列に分けていることを説明しました。

 さらに、自賠責保険は、後遺症が発現している部位や機能障害の程度に応じて基準を設けて、この35グループを要介護の場合は1級から2級(これを「自動車損害賠償保障法施行令別表Ⅰ」といいます。)、介護不要の場合は1級から14級(これを「自動車損害賠償保障法施行令別表Ⅱ」といいます。)に分けています。そして、自賠責保険は、この等級に該当するものを後遺障害として認めています。
 なお、この等級は、1級が最も障害が重く、等級が下がるに連れて障害が軽くなります。
 交通事故によって生じた後遺症については、この基準に従って、損害賠償請求を行うことが多いです。
※参照:後遺障害等級表 国土交通省


【併合の基本ルール】
 幸いにも、後遺障害が1つの場合には、等級通りに従って損害賠償請求を行うことになります。不幸にも、後遺障害が複数存在する場合には、以下のルールに従って、後遺障害についての損害賠償請求を行うことになります。
 この複数の障害を1つの障害として評価することを「併合」といいます。

 複数の後遺障害がある場合には、基本的には、最上位の等級と次順位の等級に応じて、以下のように最上位の等級が繰り上げされます。

①最上位の等級と次順位の等級が1~5級の場合
 この場合、重い等級に3級が加算されます。
②最上位の等級が1~5等級で次順位の等級が6~8等級の場合
 この場合、重い等級に2級が加算されます。
③最上位の等級が1~5等級で次順位の等級が9~13等級の場合
 この場合、重い等級に1級が加算されます。
④最上位の等級が1~5等級で次順位の等級が14等級の場合
 この場合、重い等級になります。
⑤最上位の等級が6~8等級で次順位の等級が6~8等級の場合
 この場合、重い等級に2級が加算されます。
⑥最上位の等級が6~8等級で次順位の等級が9~13等級の場合
 この場合、重い等級に1級が加算されます。
⑦最上位の等級が6~8等級で次順位の等級が14等級の場合
 この場合、重い等級になります。
⑧最上位の等級が9~13等級で次順位の等級が9~13等級の場合
 この場合、重い等級に1級が加算されます。
⑨最上位の等級が9~13等級で次順位の等級が14等級の場合
 この場合、重い等級になります。
⑩最上位の等級と次順位の等級が14等級の場合
 この場合、14級になります。

 しかしながら、障害も様々であり、左右対称部位の左右双方の障害の場合はどうなるのか、同系列に障害が生じた場合にはどうなるのか等、特殊なケースについては、別途ルールが存在します。


 次回は、併合の特殊なルールについてご説明いたします。

投稿者: 小島法律事務所

判例のご紹介 交通事故に遭ってからのご相談の流れ
弁護士に相談するメリット 交通事故の相談に対する6つの安心
弁護士費用について 事務所紹介 オフィシャルサイト