2020.11.19更新

 飯塚市の小島法律事務所より、弁護士による「経済的全損の損害賠償金額」についての解説です。(「全損」についての説明記事は こちら

 交通事故によって車両が経済的全損となった場合、その車両の損害としては、車両の時価相当額及び買替諸費用が認められます。一方で、経済的全損ではない場合、修理費用相当額が損害と認められます。

 要するに、車両時価相当額か、修理費用相当額の、どちらか低い方が、車両の損害として認められるのが原則となります。

 ただし、時価額等より修理費用が高いにもかかわらず、修理費用全額の賠償が認められるような例外もあります。

 まず、①被害車両と同種同等の車両が中古車市場で入手困難な場合です。この場合には、そもそも車両の時価額が明確ではないので、買いなおしにかかる費用もわからず、時価額を超える修理費用でも認めるほかないといえます(たとえば、特別な内装や塗装の施された観光バスにつき、同種車両の時価額を超えて修理費用全額が認められた事例として、札幌地判平成8年11月27日自保ジャ1189巻5号。)。

 また、②社会通念上、買いなおしではなく修理して使用したいと希望する相当な理由が認められる場合も、例外にあたることがあります(たとえば、同種同等の車両の購入が困難で、被害者が当該自動車に強い愛着があり、実際に修理まで行っていた事例において、時価額70万円に対し修理費用270万円余りが認められた事例。神戸地判平成8年5月24日・交民集29巻3号771頁など)。 

 ちなみに、③車両の時価額等が修理費用を上回っているものの、その差がわずかである場合にも、修理費用全額の賠償が認められることがあります(東京高判昭和57年6月17日 交民集15巻3号611頁)。

 以上のように、自動車事故における物損では、車両の時価額と修理費用額、自動車が経済的全損に該当するのか、そして賠償される金額はいくらになるか等、事故の被害者側と加害者側の双方ともに、幅広い知識と豊富な経験が要求されるといえます。

 当事務所の弁護士は、このような交通事故の知識と経験に精通しております。ぜひお気軽に当事務所へご相談ください。

投稿者: 小島法律事務所

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