2020.12.17更新

 飯塚市の小島法律事務所より、弁護士による「自賠責の20万円ルール」についての解説です。

 自賠責の保険金が被害者の過失によって減額される場合(重過失減額)は、通常とは異なる特殊な減額の計算がされます(詳しくは前回の記事をご参照ください)。

 そして、自賠責の保険金が、重過失減額の対象となる場合に、もう一つ特殊な点があります。いわゆる「20万円ルール」と呼ばれるものです。

 被害者が怪我をして人身損害が生じた場合、被害者の過失割合が7割以上10割未満の場合には、自賠責から受け取れる保険金の金額は、2割減になるのが通常です。ただし、①損害額が20万円を下回っている場合には、減額されずまた②減額によって20万円を下回る場合には、20万円が支給額になるというルールがあります。これが、通称20万円ルールと呼ばれるものです。

 自賠責において、この20万円ルールと重過失減額の制度があることによって、被害者請求と裁判とで、金額に差が生じることがあります。例えば、被害者の怪我での人身損害が15万円、過失割合が7割の事故の場合、自賠責に請求した場合には、回収できる金額は15万円全額になる可能性が高いのに対し、裁判で請求した場合には、15万円から過失の7割分差し引かれるので、4万5千円が認められるに過ぎない、という結果が生じることがあります。

 つまり、場合によっては、裁判ではなく、自賠責への請求のほうが得になる場合もありうるということです。

 ただし、弁護士であっても、交通事故分野に明るくない方は上記の自賠責のルールを知らないこともありえます。そのような場合には、結果的に被害者の方が損をすることになりますから、交通事故の分野は、経験と実績のある弁護士へのご相談をお勧めします。

投稿者: 小島法律事務所

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